北広島にこやか遺言相続相談室

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Q 遺言では、遺言執行者としてどんな人を指定したらいいでしょうか?

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■司法書士を指定することをお勧めします

遺言執行者とは、読んで字のごとく、「遺言の内容を執行する人」です。
法律上は、遺言執行者を指定しなくとも遺言は有効です。
また相続人自ら手続をすることができるケースもあります。
例えば特定の不動産を特定の相続人に相続させる旨の遺言では、その相続人が自ら相続登記の申請をすることができます。
しかしそれでも私としては、司法書士を遺言執行者を指定することをお勧めします。
理由は以下の通りです。

1.遺言執行者が指定されると、他の相続人は、遺言に反する行為ができなくなるから

法改正により、下記のページにあるように、遺言に基づく相続登記がのんびりできなくなりました。

http://nikoyaka-sozoku.com/2020/09/22/yuigon_taiko/ ‎

概略を述べると次の通りです。
(1)遺言があっても、他の相続人に無断で法定相続分に基づく相続登記は可能
(2)2019年7月1日施行の改正民法により、遺言に基づく相続登記よりも上記(1)が先に登記された場合は、そちらが優先と明記された
(3)特定の持分だけを買取する不動産業者がいる。
また共有者に勝訴判決を取っている債権者は、その債務者たる共有者の持分だけを差し押さえることも可能。

しかし遺言執行者が指定されていると、他の相続人は遺言に反した持分を処分する行為が禁止され(民法1013条1項)、したとしても無効となります(民法1013条2項)。

2.遺言執行者が指定されても、迅速に相続登記をする必要があるから

上記1の通り、遺言執行者が指定されると、遺言に反した持分処分等は禁止されます。
しかしこれも万能ではありません。
例えば上記の例で、持分を買い取った業者が、遺言の存在を知らなかったとしたらどうでしょう?
実はこの場合は、この売却行為を「無効だ」とは主張できなくなるのです(民法1013条2項但書)。
したがって、「悪知恵」を持った相続人がこのようなことをする前に、登記のプロである司法書士が迅速に遺言に基づく相続登記を入れてしまうのが望ましいのです。

3.遺言執行者は遺言の内容をすぐに相続人全員に知らせる義務があるから

上記2つを見ると、
「じゃあ遺産をもらえない相続人には、遺言の存在や内容を知らせずにこっそり執行すればよいのではないか?」
と考える方もいらっしゃるかも知れません。
しかし遺言執行者がいる場合、遺言の内容を相続人全員に遅滞なく知らせなければならないとされています(民法1007条2項)。
したがって内容を知らせてもなお、他の相続人が遺言に反することをしないうちに迅速に遺言執行をするのが望ましく、それにはやはり登記のプロである司法書士が適任なのです。

■自筆証書遺言の場合は通知機能の利用を

上記の通り、遺言執行者は司法書士を指定するのが望ましいですが、一つ問題があります。
それは司法書士は親族でないため、遺言者が亡くなったことを知る手段が、基本的に親族からのお知らせに限られることです。
しかし2020年7月10日から始まった法務局での自筆証書遺言保管では、申請時に
「遺言者が亡くなったら遺言執行者に法務局から通知して欲しい」
と申し出ることができます。
迅速な遺言執行のため、自筆証書遺言の場合は、ぜひこれを利用することが望ましいです。

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