北広島にこやか遺言相続相談室

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Q5-3 相続人の一人が行方不明で遺産分割協議ができません。どうしたらいいですか?

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■戸籍の附票を取ってみるとわかることも
遺産分割は相続人全員が参加しないと無効です。
たとえ相続人の中に、長年行方不明となり、生死不明な人がいたとしても同様です。
このような場合、まず戸籍をたどり、本籍と住民票上の住所を紐付した「戸籍の附票」という書類を取ってみます。
これを元に訪問や手紙を送ることによって、行方不明者の住所や生存が判明する場合もあります。

■わからない場合は不在者財産管理人選任を
戸籍の附票を取ってもそこにその人がいない場合は、家庭裁判所に不在者財産管理人選任を申し立てます。
不在者財産管理人とは、行方不明者の財産を代わりに管理する人です。
管理人となるのに資格は必要ありませんが、法律の知識が必要なため、実際には弁護士や司法書士といった法律専門職を候補者として申立することが多いです。
管理人が選任しましたら、生存する相続人と管理人で遺産分割協議案を作り、家庭裁判所に許可を求めます。
この時、不在者のもらう遺産は法定相続分以上でなければ、許可は下りません。
無事許可が下りれば、あとは遺産分割を実行することになります。

■その後のことも考えると、やはり専門家に相談を
今回の遺産分割まで至る手続の流れは以上ですが、比較的一般の方には難しい手続と思います。
不在者が兄弟姉妹の場合、戸籍法の規定上、戸籍を取るのに役場できちんと説明する必要があったり、不在者財産管理人の候補者にはやはり法律専門職を求められることが多いためです。
また今回の遺産分割はこれで終わったとして、不在者についてこのままにしておくことは好ましくありません。
なぜなら今後、不在者を相続人とする相続が発生した場合、また家庭裁判所の許可が必要になるからです。
そこで今後のことを考えると、おつらいかも知れませんが、不在者については失踪宣告を申し立てて死亡擬制(死亡したものとみなしてもらうこと)を検討した方が良い場合があります。
当「札幌にこやか遺言相続相談室」では、このような難しい相続の案件についても、相談者の意向を十分にお聞きし、アドバイスさせていただきます。

報酬・費用の目安(税別)
不在者財産管理人選任申立書作成 報酬(2万0000円~)+収入印紙・切手(数千円)+予納金(10数万円〜)
不在者財産管理人報酬 家庭裁判所の基準による
遺産分割協議の許可申立書作成 報酬(2万0000円~)+収入印紙・切手(数千円)
失踪宣告申立書作成 報酬(2万0000円~)+収入印紙・切手(数千円)
戸籍類の取得 1通1500~2000円+実費300~450円

加算要因
不在者財産の目録作成のため遠方への出張が必要な場合、日当・旅費等をいただく場合があります。

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