Q2-8 新しく始まる「法定相続情報証明制度」によって戸籍を集めなくてよくなると聞きましたが、本当ですか?
■戸籍を集める手間はなくなりません
法務省が新しく始める「法定相続情報証明制度」について、報道によって「戸籍を集めなくてよくなる」と思われている方が一部に見られます。
残念ながらこれは誤解です。
出典:法定相続情報証明制度の手続の流れ(イメージ) – 法務局
こちらの図を見ていただくとわかる通り、この制度はあくまでも集めた戸籍とその関係図を作成して提出すれば、その証明書を発行しますよ、という制度です。
よってあくまでも戸籍を集める手間はなくなりません。
手間がなくなるのは、一度集めた戸籍の束(平均5~10通の戸籍)を金融機関やその他の相続手続の際に、いちいちコピーする手間です。
■ますます「相続手続は司法書士」に
個人的な意見ですが、この制度によって、「争いのない相続の手続は司法書士に」という風潮が、ますます加速すると思っています。
なぜならこの「法定相続情報」の発行も、不動産の相続登記も、提出先は法務局です。
相続登記手続のついでに、司法書士にこの「法定相続情報」の発行も依頼すれば、その後の銀行の預貯金払戻や遺族年金請求手続、自動車の名義変更も、戸籍の束をコピーすることなく、スムーズになるからです。
■相続登記をご依頼の方に法定相続情報を無料進呈
当事務所では、相続登記をご依頼の方に、法定相続情報を無料で進呈しています。
また法定相続情報の申出と、それに必要な戸籍の収集のみを業務としてお受けすることも可能です※。
戸籍収集は、相続手続の中で最も時間がかかる部分で、一般の方が行うと数か月かかる場合もありますが、当事務所の場合、次の通りです(諸条件により異なる)。
ぜひ当事務所へのご相談をご検討ください。
親→子の相続の場合:2週間前後
兄弟姉妹の相続の場合:1か月前後
兄弟姉妹・甥姪の相続の場合:1か月~1か月半前後
※平成29年7月6日日本司法書士会連合会公式見解。
ただし預貯金の払戻を自ら行うなど、何らかの相続手続に必要である場合に限りますので、「何となく家系図っぽいものが欲しい」という理由ではお受けしかねます。
■費用の目安(法定相続情報のみの場合・税別)
一覧図作成・申出報酬 1万5000円/通
戸籍取得報酬 1500円~2000円/通
実費(謄本等取得料) 300~750円/通
数次相続未発生で、戸籍等が10通程度の場合、報酬3万5000円程度(税別)で、実費が5000~7500円の見込みです。