北広島にこやか遺言相続相談室

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Q 住所変更登記が義務化されますが、忘れても職権登記されるので放置しておけばいいですよね?

■5万円以下の過料を科されるおそれがあるので、おすすめしません 結論から言うと、おすすめしません。 なぜなら5万円以下の過料を科されるおそれがあるからです。 ただし「この記事を書いている2024年11月8日時点で想定しうる『最悪のシナリオ』」では、という条件つきですが。 「最良のシナリオ」については、最後に書きます。 が、最悪のシナリオを想定した理由を、以下の通り説明します。 1.住所変更登記義務化と職権登記制度が創られた経緯 職権登記がなされることになった経緯は、次の通りです。 (1)相続登記・住所変更登…

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Q 不動産の名義変更時にメールアドレスの届出が義務づけされるのですか?

■住所変更登記を忘れた人に連絡するためメールアドレスの届出が義務に 2025年4月21日から、不動産の名義変更※をする際、次の事項の届出が義務づけされます(改正不動産登記規則第158条の39第1項)。 ※具体的には所有権移転登記、所有権保存登記、所有権更正登記等 ・メールアドレス ・氏名の読み方 ・生年月日 なぜこのような届出が必要なのでしょうか?   まず登記のしくみから説明します。 不動産の名義変更をすると、下図のように住所・氏名が登記簿に載ります。 登記した後、名義人が転居した際には、下図の…

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Q 親・きょうだいが亡くなった時、どんな手続が必要で、期限はいつまでですか?

■死亡届(7日以内)から特別受益・寄与料の主張(10年)まで、期限別に11選 親・きょうだいが亡くなった時には、さまざまな手続が必要となります。 そしてそれらには期限があります。 全てご存知でしょうか? いざと言う時のために、このページをブックマークするなど、後で見返せるようにしておいてください。 ①7日以内 死亡届 提出先:市役所(亡くなった方の最後の住所or本籍地or死亡地) 下記のイラストのように、医師が死亡原因等を記載した「死亡診断書」を交付してくれるので、「死亡届」に必要事項を補充して、市役所に提…

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Q 相続した不動産登記簿に古い仮登記が残っています。どうしたら消せますか?

■訴訟を起こすのが最短ルート 相続登記のご依頼を受けていると、下図のように40年以上前など父母・祖父母の代になされた古い仮登記が残っている登記簿をしばしば見かけます。 このような仮登記が残っていると、その不動産の売却に支障が出ることがあります。 なぜならもしこの仮登記の名義人が、本登記を申請した場合には、それより後に入った登記(上図でいうC名義の3番登記)は、全て職権で抹消されてしまうことになっているからです(不動産登記法第109条第2項)。 実際にはもちろん、このような古い仮登記は、名義人本人ですら既に忘…

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Q 戸籍が近くの市役所窓口1か所で集められるようになるって本当ですか?

■本当。ただし司法書士に依頼した方が楽 相続手続の第一歩は戸籍集め。 被相続人(亡くなった方)の出生~死亡までの戸籍等(戸籍・除籍・改正原戸籍謄本)をすべて集めなくてはなりません。 取得できる窓口は原則、それぞれの戸籍等の本籍地の市役所です。 通常、出生から死亡までの間に何度か本籍地が変わっていることが多いです。 つまり全て集めようと思ったら、複数の市役所の窓口に行くか、郵送で請求することになります。 面倒ですね。 ところが2024年3月1日から、近くの市役所で、他の市を本籍とする戸籍等も集められるようにな…

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Q 相続土地国庫帰属制度の利用にあたり、相続登記は必要ですか?

■(誤解を恐れずに言えば)不要です 「相続したはいいが、こんな土地、売れる見込みも使い道もないから手放したい」 そんな要望にお応えするため2023年4月27日から始まった相続土地国庫帰属制度。 この制度の概要や手続の流れはこちらのページをご覧ください。 Q 不要な土地を国に引き取ってもらう手続の手順を教えてください このページではもう少し細かい話をします。 それは「国に引き取ってもらう前提として、相続登記は必要なのか?」という点です。 例えば被相続人・東五郎さんの相続人・東六郎さんは、下図の登記簿の順位番号…

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Q 亡くなった父が法務局に遺言を保管していたか否かわかりません。どうしたら照会できますか?

■法務局に「遺言書保管事実証明書の交付請求書」を提出 相続手続の第一歩として、遺言の有無を確認する必要があります。 遺言の探し方一般については、こちらのページで解説しているのでご覧ください。 ここでは、法務局での自筆証書遺言の保管の有無を照会する方法に限定して解説します。 手順は次の通りです。 1.亡くなった方と申請者が相続人であることがわかる戸籍を集める 出生から死亡までの戸籍である必要はありません。 この事例では、父の戸籍と申請者の戸籍を取れば、親子であることはわかるので、それだけで十分です。 2.申請…

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Q 我が家の相続に相続税はかかりますか?

■税理士ではないのでお答えしかねます。が… 司法書士の相続業務と言えば、不動産の相続登記(名義変更)と預貯金払戻です。 ですが、やはり相続つながりで、依頼者からは「この相続で相続税はかかりますか?」という質問はどうしてもされます。 残念ながら私は税理士ではないので、「相続税発生の有無」や「相続税額の計算」といった個別具体的な事案への回答はしかねます。 なので、「税理士を紹介するので、そちらにご相談ください」という答えになります。 ですが、それではご不満が残ることでしょう。 ですので、司法書士としてごく一般的…

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Q 預貯金相続手続を司法書士に依頼するメリットは何ですか?

■メリットは3つ。特に3つ目は意外?! 司法書士の相続業務と言えば、真っ先に思い浮かぶのは不動産の相続登記(名義変更)です。 ですが実は、それ以外にも故人の口座から預貯金を払戻する手続も受けることができます。 (根拠法令:司法書士法第3条及び第29条、同施行規則第31条) では司法書士にこれらを依頼するメリットは何でしょうか? 3つ挙げていきます。 特に3番目は意外かもしれません。 ■1.時間と労力の節約 これは当然と言えば当然ですが、「時間と労力の節約」です。 預貯金払戻の流れは、大きく次の手順です。 ①…

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Q 故人の口座に預金が残っています。銀行に死亡を伝えず下ろしてもいいですか?

■止めも勧めもしないが自己責任で 銀行口座をお持ちの方が亡くなり、相続人が預貯金を相続する手続の流れは次の通りです。 1.銀行に死亡届を出し、凍結する (凍結=口座から預金の引き出し等ができなくなる状態) 2.故人の出生~死亡の戸籍を集める 3.相続人全員で遺産分割協議を行い、誰がいくら相続するのか決める 4.銀行指定の相続手続依頼書に署名・実印し、印鑑証明書とともに提出 ですが、例えば生前の口座名義人から何らかの理由で銀行届出印やキャッシュカードの暗証番号を聞いていた場合、ここまでせずとも、物理的には預金…

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Q 相続土地国庫帰属制度を利用するにあたり、測量は必要ですか?

■法令上は不要だが、測量するのが望ましい 結論から言うと、「法令上は不要だが、測量するのが望ましい」という言い方になります。 相続土地国庫帰属制度(不要な土地を国に引き取ってもらう制度)においては、申請する土地と隣地の境界がわかる杭等(簡易なもので良い)を打ち、その写真の添付が必要です。 出典:法務省「相続土地国庫帰属制度のご案内」 なぜならば土地を引き取れない条件の1つとして、「境界が明らかでない土地その他の所有権の存否、帰属又は範囲について争いがある土地」(相続土地国庫帰属法第2条第3項第5号)というも…

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Q 不動産を売りたいのですが、共有者の1人が行方不明。あきらめるしかないのでしょうか?

■所在等不明共有者持分譲渡権限付与制度を使えば売れる可能性 複数の共有者がいる不動産は、共有者全員が売却に同意しないと事実上、売れません。 例えば10名の共有者が10分の1ずつの持分を持っている不動産のうち、9名(10分の9)だけ売ろうとしても、そんな中途半端な権利を買おうと思う人はいないからです。 (もちろん理論上、制度上は、持分のみの売却は可能ですが、事実上、市場性がない、ということです) 例えば長年、登記(名義変更)が放置されていた不動産の場合、名義人の相続人がネズミ算式に増え、共有者が数人~十数人に…

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Q 不要な土地を国に引き取ってもらう手続の手順を教えてください

■相続土地国庫帰属制度とは? 2023年4月27日から始まった相続土地国庫帰属制度が始まりました。 まずこの制度が何なのか説明します。 この制度を一言で言うと、「不要な土地を国に引き取ってもらう制度」です。 なぜそのようなそのような制度が必要なのでしょう? それは、売却・建築等で活用されない土地があると、わざわざ名義変更するのを敬遠され、所有者不明土地が増加してしまうからです。 これを防ぐため、国に引き取ってもらう制度が創設されました。 ■相続土地国庫帰属の承認申請の手順 1.現地へ行き、隣の土地との境界が…

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Q 遺産の中に表題部未登記の建物があります。どうしたらいいですか?

■本来は過料10万円…?! 「そもそも表題部とは?」と思った方もいるかも知れません。 そのためまず不動産登記の仕組みを説明します。 不動産登記は、大きく分けて3つのパートで構成されています。 ・1つ目は表題部。 所在地・家屋番号、居宅・共同住宅等の種類、床面積といった、建物の形状に関することが登記されます。 2つ目は権利部(甲区)。 ここは所有者が誰か等、所有権に関すること。 3つ目は権利部(乙区)。 抵当権等、所有権以外に関することです。 不動産登記は必ず、表題部→権利部(甲区)→乙区の順番で登記されます…

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Q 隣の空き地の擁壁を直してほしいのに相続登記未了で所有者がわかりません。どうしたらいいですか?

■空き地の所有者がわからない! あなたの家の隣の土地は、長年空き地です。 しかし管理が行き届いておらず、草木は生え放題。 害獣・害虫が寄ってきたり、不法投棄の温床となっています。 さらには法面の擁壁も保全されておらず、あなたの土地に崩れ落ちてきそうです。 さあどうしましょう? もちろん地主、つまり土地の所有者と話し合うのが第一です。 そこであなたは法務局で登記簿を取り、地主が誰であるか確認しました。 ところが! 登記簿上の所有者は、何十年も前にその土地を購入した方で、どう考えても既に亡くなっています。 です…

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Q 住所変更登記が義務化されるのですか?

■2024年頃を目処に義務化されます はい、ご指摘の通り、2026年頃を目処に、住所変更登記が義務化されます。 まず、前提として、不動産の登記簿がどのようになっているのか見てみましょう。 ※もちろん架空の登記簿です。 このように、登記簿には名義人の住所・氏名が記録されています。 ではこの名義人が引っ越し、住所変更登記をしたら、登記簿はどうなるのでしょうか? こうなります。 ですがこの変更は、あくまでも住民票の移転とは別に、法務局に別途申請する必要があります。 住民票は市区町村、登記は法務局という国の機関だか…

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Q 不要な不動産の所有権を放棄できるようになるのですか?

■土地の所有権放棄制度が創設されます 相続登記が義務化されるというニュースについて、こんな声が聞こえてきそうです。 「ほとんど価値のないいわゆる「負動産」(負債の負)であっても相続登記をしなければならないの?」 この「負動産」の問題は私も相続業務の最前線にいて非常に感じます。 「玉川さん、こんな土地相続しても使い道がないから欲しくないんですよ。国に寄付できないんですか?」 という相談は本当によくあります。 これについて現状は「あなたが要らない土地は国も要らないんです」という風にしか答えられませんでした。 特…

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Q5-1 相続税が発生する・しないはどこで判断したらいいですか?

■まずは「基礎控除」の範囲内かどうか 相続税が発生する・しないの第1のポイントは、基礎控除の範囲内かどうかです。 平成27年1月1日以降に亡くなった方の相続について、相続税法が改正されました。 改正後の基礎控除は以下の通りです。 3000万円+600万円×相続人の数 遺産の合計がこれを超えなければ相続税は発生せず、申告も必要ありません。 参照ページ No.4102 相続税がかかる場合(国税庁ホームページより) ■生命保険金は「みなし相続」、生前贈与、名義預金にも注意 計算する上で注意しなければならないのは、…

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Q5-2 相続の手続は、どんな専門家に相談したらいいですか?

■知り合いに専門家がいるならまずはそちらへ 相続に限らず、法律やさまざまな役所の手続について、どの専門家に何を頼んだらいいのかわからない方もいらっしゃるようです。 これはあくまでも当相談室独自の見解ですが、知り合いに弁護士、司法書士、税理士などの専門家がいらっしゃって、その方が信頼できる方であれば、まずはそちらに相談してみるといいのではないでしょうか。 後述のように案件によっては、別の専門家でないと対応できないケースも確かにあります。 しかし士業の専門家はたいがい、信頼できる他士業のネットワークを持っていて…

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Q5-3 相続人の一人が行方不明で遺産分割協議ができません。どうしたらいいですか?

■戸籍の附票を取ってみるとわかることも 遺産分割は相続人全員が参加しないと無効です。 たとえ相続人の中に、長年行方不明となり、生死不明な人がいたとしても同様です。 このような場合、まず戸籍をたどり、本籍と住民票上の住所を紐付した「戸籍の附票」という書類を取ってみます。 これを元に訪問や手紙を送ることによって、行方不明者の住所や生存が判明する場合もあります。 ■わからない場合は不在者財産管理人選任を 戸籍の附票を取ってもそこにその人がいない場合は、家庭裁判所に不在者財産管理人選任を申し立てます。 不在者財産管…

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Q5-4 実際、相続争いになった場合の弁護士費用っていくらくらいですか?

■相続争いにかかわれるのは弁護士だけ 遺産分割について相続人の間で揉めた場合、その間に入って代理人になれるのは弁護士だけです。 「遺産分割協議書を作成します」と宣伝している行政書士事務所をよく見かけますが、あくまでも当事者同士で話し合って丸く収まったケースに限られます。 では実際、相続争いになってしまった場合、弁護士にどれくらいの費用を支払うことになるのでしょうか? ■弁護士報酬は、各事務所ごとに自由。しかしおのずと相場が。 現在、弁護士報酬は自由化されているので、正確な金額は各事務所にお聞きいただくしかあ…

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